膝の痛み

膝の痛みの基礎知識

スポーツや日常生活で捻ることで急に痛めた場合は、筋肉に加えて、半月板や靭帯の損傷を疑います。徐々に膝の痛みが増していく場合、中高年の主な傷病には変形性膝関節症があげられます。また、成長期の子供では成長痛といわれているオスグッド病などが考えられます。

膝関節は日常生活でかなり大きな負荷がかかる部位です。例えば、平地を歩くだけでも、ひざには体重の3倍ほどの負荷がかかります。また、階段の上り下りでは体重の6倍~9倍もの負荷がかかるといわれています。生活習慣を見直し、ひざ周りの筋力強化や、体重のコントロールをすることもとても大切です。

主な膝のケガ
靭帯や筋肉などの軟部組織の損傷によるケガには次のようなものがあります。

膝靭帯損傷

膝の主な靭帯は前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯の4つです。

重症度は三段階に分類されます。

Ⅰ度損傷:小範囲の損傷で、関節に不安定性がないもの 

Ⅱ度損傷:靭帯の部分断裂が認められ、軽中程度の関節の不安定性が認められるもの  Ⅲ度損傷:靭帯が完全に断裂した状態です。関節に不安定性が生じ、骨折を伴う場合もあります。

半月板損傷

膝には半月板という膝のクッションの役割をする組織があります。膝の内側と外側にそれぞれ内半月板、外半月板が存在します。スポーツでのケガや、階段の踏み外し、転倒など、様々な場面で炒める可能性があります。また、加齢による変性でも、半月板を傷める場合があります。主な症状として、曲げ伸ばしでひっかかり(ロッキング)が起こったり、炎症のせいで膝に水がたまったりします。保存療法で症状が軽減しない場合は手術をすることとなります。

離断性骨軟骨炎

関節内の軟骨が損傷、もしくは剥がれ落ちてしまう障害で活発な小中学生の時期に特に多く発症します。関節内で剥がれ落ちた軟骨の事を「関節ねずみ」と呼んだりもします。 完全に剥がれ落ちてしまった場合は、ひっかかりを起こすこともあり、手術によって除去、もしくは再接合する処置を施します。

棚障害

膝には関節を覆う関節包についている滑膜ひだという組織があります。特に内側については棚のように段差がついた構造をしています。このひだが大きかったりすると、ひざの曲げ伸ばしを妨げ、痛みを発するようになることがあり、この障害を棚障害といいます。日常生活やスポーツに著しく影響を及ぼす場合は、棚を取り除く手術を行います。

ジャンパーズニー

ジャンパーズニーは膝蓋腱炎の事で、ひざのお皿の下が痛くなる症状です。基本的には使いすぎによって発症する障害で、屈伸やジャンプ、ランニングを繰り返すことにより、ひざの下にある膝蓋腱といわれる靭帯が強く引き伸ばされて炎症を起こします。運動後のアイシングや、太ももの前側のストレッチなどを入念に行い、ひざへの負担を軽減させることが必要です。

オスグッド病

ジャンパーズニーと同様に膝の屈伸運動などの使いすぎによって起こるといわれている障害にオスグッド病(オスグッドシュラッター病)があります。ジャンパーズニーが靭帯の炎症だった一方で、オスグッド病は脛の骨の骨軟骨が炎症をおこす障害です。小中学生に多発することから、成長痛と認識されることも多いです。一般的には安静を保ち、炎症を抑えていきます。

鴨居よつば整骨院では膝の痛みに対する治療として、マッサージや鍼灸により筋肉をほぐして血行や代謝を改善したり、炎症を抑え、症状を緩和します。症状によっては超音波治療などによって早期回復を狙います。

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